お疲れ様でした!カピトリーノ 吉川シェフ

昨年12月末で、都内で最も古いイタリアンの一つ西麻布のカピトリーノが閉店しました。
イタリア料理を志す物なら、必ず1度は行った事のある聖地の様なお店。
吉川敏明シェフがこのお店を開店したは1977年、という事は2008年に31年の歴史に幕を下ろしたのでした。
西麻布はお店の新旧が激しい土地柄なのに、信じられない位の長い歴史です(*_*)。
私もイタリア留学をする前、そして戻ってから数度訪れたのを懐かしく思い出します。
赤いレトロな看板をくぐり、木の扉を開けるとそこはまるでローマの下町レストランでした。
お疲れ様でした!カピトリーノ 吉川シェフ_d0128354_235058.jpgお店の中央に並べられた前菜や、黒板に書かれた本日のお勧め料理、今では珍しくない演出ですが、シェフが修行したお店に似せて雰囲気作りをしたという店内は、当時とても新鮮でした。
埼玉県に住んでいた頃、西麻布はとても遠かったけれど、頑張って行っても「いつも裏切られない!」そうイタリアがそこにはありました。
ラフォンテで御近所になった後は、情報を戴いたり、立ち寄ってコーヒーを御馳走して頂いたりしました。サービスの新実さんには、戸塚スーパーを紹介して頂いたり、ハーブを分けて戴いたり、どれだけお世話になった事か....。
 実は今だから打ち明けますが、私、始めは吉川シェフが得意ではありませんでした。
私が20代の頃から既に、イタリアンの大御所として有名でしたし、すでに本を何冊も出していらっしゃいました。
無表情で淡々としていて、なんだか今にも怒り出しそう(:_;)
でも、お話するたびに人柄に触れ、質問にもそれは親切に答えてくださいました。f^_^;
イタリア人のグループを連れて行ったこともあります。「イタリアにとても近い味!」だと喜んでくれました。
お疲れ様でした!カピトリーノ 吉川シェフ_d0128354_2353519.jpg閉店はシェフが本の執筆に専念されるのが理由の様ですが、シェフももう60代、この辺で別な形でイタリアンと関わる道を選ばれたのだと思います。
12月の半ば、閉店までもう予約で一杯だとの事で御挨拶に伺いました。
「最後まで頑張ってください!」と栄養ドリンクを持って行ったのですが、その時も、ニコッと微かに笑っただけで淡々とお仕事をしていらっしゃいました。
その横顔には31年変わらなかっただろう、職人の頑固さが感じられました。
シェフのお人柄とイタリアンへの情熱で、日本のイタリア料理の礎を築かれたお店だったと思います。
吉川シェフ、カピトリーノ本当にお疲れ様でした。これからの御活躍も期待しています。

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by la-fonte | 2009-02-03 23:17 | 最近。。。
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